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『おくりびと』(+『いのちの食べかた』)
「美味いんだ、困ったことに」

監督:滝田洋二郎



授業で観たので間が空いてしまって残念。
アカデミー賞ですか、話題になりました。

言わずもがな納棺師のお話。


上の台詞はそこの社長の台詞。
「死ぬ気になれなきゃ、食うしか無い」
「どうせ食うなら、美味い方がいい」

生きている以上は他の生き物を食べるのです。
「他の死」の上で初めて成り立つ「生」。
死に関わる仕事をしている社長ならではの
深みのある言葉だと思いました。
食事のシーンが多かったのもその為でしょう。

広末扮する妻の
「夫は、納棺師なんです」
もいいと思ったのですが……。
この台詞は
ようやく彼女が大吾(主人公)の仕事を受け入れた、
ということを表現しているような気がしたので。




そしてもう一つ。
記事にするのを忘れていましたが

『いのちの食べかた(英語題:Our Daily Bread)』

4/12に、これも授業で観ました。
監督はニコラウス・ゲイハルター。

ドイツのドキュメンタリー。
と言っても文字通り全くの無演出で、
ただ淡々と
植物が野菜になるまで・動物が肉になるまで
の現場の映像が流れます。
解説、音声も無し。あるのはその場の音。

これについては授業時に少し議論のようなことをしました。

僕は
工場のようで、肉になる前から動物たちは無生物として扱われている。
しかし果たしてそれは正しいのではないか。
というような感想を述べました。

そこにいた動物たちは
成長はともかく、
例えば牛の種付けシーンがあったことから
生を受けることすらも人間の手によるものでありました。
すなわち人の手がなければ生まれていなかった命。
それを無生物として扱うのはあながち間違いではないのではなかろうかと。

……当然、自分の発想の恐ろしさも解っているつもりです。
もうひとつの感想として、
あの場で作業しているのが人間で
作業されているのが人間以外で良かった。
と。
こんな単なる恐怖心もあった訳で。

結局僕は人間本位の(使い方あってるかな?)立場でしか考えられない。
ここで『おくりびと』と混ざってきますが、
社長の言うように、「食うしか無い」。
仕方が無いのだと思います。

ただ、
この何とも形容し難い、どこかズレたような感覚は
殺す人

食べる人
が変わったところからきていると思います。
と僕は言いました。

そうすることで、
他の生物と人間の生死の距離が遠くなっている
のでは、と。

昔、狩猟民族だった頃は
おそらくそんな感情はなかったと。
食べなかったら死ぬんだもの。
という本能的なところが強くあったから、
動物を殺めて、いただく。
植物を摘みとって、いただく。
それが至極当然の世界で、
生物の「死」が
直接人間の「生」に関わっていること
を実感出来ていたのだろうと思います。

今、これはクラスメイトの発言ですが
「食べることが義務になっている時がある」
こと、これは大きいと思います。
お腹が空いてなくても、
仕事だから運ばれてくる動物を肉にしている。
お腹が空いてなくても、
食事の時間だからご飯を食べる。
これもまた、距離を遠ざける原因ではないでしょうか。


人間の社会の広がりによる分業化で、
「生」の基には「死」がある
という事実が見えなくなり、

これは肉だから食べるのは当たり前、
あれは動く、動物。殺されたらかわいそう。

頭では
動物=食べ物
が解っていても
もっと深い、深層心理などというようなところでは
いまいち解っていない。

そういう食い違いが生まれてきたのだと思います。
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[2010/04/21 02:06] | ぶっくす&むーびーず | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
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コメント
こっちでは初かな。

広末の「夫は納棺師なんです。」は印象深かった。
ただ、その前段階での「汚らわしい」だったり「子どものいじめの対象にもなる」らへんの言葉は違和感を感じた。いきすぎかな、と。

食に関して、やっぱり人間は究極「働かざる者食うべからず」あるいは「腹が減っては戦は出来ぬ」で、
「生きること」即ち「食べること」(逆も成り立つ)だよね。
食わにゃならん。生きるためには。
[2010/04/21 21:54] URL | げん #- [ 編集 ] | page top
> げんさん
コメントありがとう

そう思う。
けど実際かなり非難を浴びたってwikiに書いてあったね。

そうです、食べなければ生きられない。
[2010/04/23 19:39] URL | #- [ 編集 ] | page top
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