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「東京タワー」「幽霊」「一期一会」
三題話です。
一応二作目になりますか。
お題はタイトル。
時間は40分くらい。時数は940字くらいです。

では↓

――――――――――――――――――――――――――――――

「落ち込んだときにここに立つと、そんなことどうでもよくならない?」
 彼女はそう言った。あの日、僕はひどく思いつめていたんだ。誰かに傍にいて欲しかった。そんな時に彼女に会ってしまった。

 彼女は霊媒師だったらしい。年は僕と同じくらいに見える。若いのに、もう一人前だそうだ。急に声をかけられた。よっぽど落ち込んでいるように見えたのか、悪いこと続きだったからあるいは悪霊でも憑いていたのかもしれない。もっとも声をかけてきた時には、自分が霊媒師だとは言わなかったけれど。

「話聞かせてよ。多分君も楽になると思う。」
と言われたから話し始めてしまった。歩きながらいろいろな話をした。仕事の愚痴、別れた彼女、友人との行き違い…確かに話しているうちに気が楽になってきた。

 話が終わるころには東京タワーの展望台にいた。彼女が行こうと言ったのだ。場所が場所だから、カップルのように見られてたかもしれない。事実、僕らの距離はかなり近かった。そこから夜の景色をボンヤリと眺めていたら彼女がああ言ったのだ。

 確かにそんな気がした。「最高級の夜景」というものでは無いとは思うけれども、光の数だけ人がいて、その中には自分よりももっと多くの悩みを抱えている人もいて。それを思うとまだまだ頑張れるような気がした。

「ありがとう。おかげでスッキリした。」
タワーを降りてから僕はそう言った。心からの感謝も言葉にしたら薄っぺらくなった。彼女は「いいのよ」と言って、最後に霊媒師としての仕事をしてくれた。何でも、いい守護霊を憑けてくれたらしい。お代はいいと言われた。

「『一期一会』。私の大好きな言葉よ。一生に一度きりの出会い。多分君とももう会えないと思う。でも、だから今日は一緒にいる時間を楽しめた。私も君と一緒で楽しめたからお礼なんて要らないわ。じゃあ、また。もう会うことはないと思うけど、もし私より先に逝ったら、私のところに来るかしら?」
彼女は微笑みながら言った。幽霊は一生を終えたからか、と思いながら僕も彼女に別れを告げ、最後にもう一度お礼を言ってから歩きだした。

 また明日から頑張ろう。そう思いながら駅について気がついた。


一期一会、もう会うことはない。そういうことか。


幽霊になったら彼女のところへ行って悪戯してやる。





財布をスられた。


―――――――――――――――――――――――――――――――




ギャグ系のオチに行ってみたんだけどやっぱちょっと弱いですかね?

これからも続けられるといいな、と思います。
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[2009/05/11 23:17] | 三題噺 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
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コメント
霊媒師がれみりゃで脳内変換された俺は末期
[2009/05/12 14:14] URL | Eragon #- [ 編集 ] | page top
三題噺か…昔やった記憶あるけどこんな面白い文章にはならなかったな…
[2009/05/12 19:49] URL | ROM専 #o25/X8aE [ 編集 ] | page top
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